2025年10月、高市早苗氏が第104代内閣総理大臣に就任。
満面の笑顔でセンセーショナルな国際外交デビューを飾り、見事な外交手腕を披露。
国会答弁では巧みな切り返しと共に、笑いをとりながら野党と手玉にとるなど、
見事なコミュ力を発揮して、注目を集めています。
これまでの陰キャラ続きの歴代オジさん首相らにはなかった、
その卓越したコミュニケーション能力の高さはどこから来るのでしょう。
その秘密について、言葉とコミュニケーションのプロが分析しました。
今回はその後半編をご紹介しましょう。

キャスターとしての経験が生きる「結論ファースト」のわかりやすい話し方。
高市早苗首相は、歴代首相に比べて、話がわかりやすい。何が言いたいのか伝わりやすい。多くの方がそう感じているのではないでしょうか。
その秘訣の一つは「結論ファースト」のトーク術です。
すなわち「結論」を先に言い、その後に「詳細→要因→今後の展開」などの各論を述べていくと言う、ビジネスシーンでは鉄則のロジカルなトーク術です。
よくニュースを聞いていると、この典型的な結論ファースト型の伝達法を使っているのでわかりやすいと思います。
高市早苗氏は、かつてキャスターとしてニュースを伝えていた経験もあり、このトーク術が身についていると言って良いでしょう。
これは同じくキャスター経験のある小池百合子都知事や蓮舫氏にも共通しています。
結論ファーストのトーク術については、どちらかと言えば、女性が苦手、男性が得意な傾向にあります。
よく「女性は話が長い」「何を言っているのかわかりにくい」とか言われるのは、この結論ファーストでなかったり、ロジカルな話し方でなかったりする場合が多くあります。
もし、あなたの話が長いとか、わかりにくいと言われたり、意見が通りにくいな、伝わりにくいなと感じる場合は、この結論ファーストの話し方を意識してみてはいかがでしょう。
それでは男性なのに歴代の首相や政治家たちの話は、なぜわかりにくいのでしょう?
それは失言を避けるために、結論を先送りしたり、曖昧な表現をしたり、明言を避けているため、わかりにくくなっている場合がほとんどです。
それに比べ、高市早苗首相の話し方は、結論ファーストで具体的であり、自分の言葉で明言され、わかりやすく伝わりやすいと言えるでしょう。
しかしわかりやすく明言しようとするあまり、曖昧性、抽象性を排除し、対中国における台湾有事発言のように、逆に相手につっこむ隙を与えてしまう場合もあります。
高市首相にとっては、一国の首相として、今後は、逆に相手に合わせて、こうした曖昧戦略をも上手に取り入れていくというのが、さらに国際情勢や国内情勢を円滑に進めていくのための課題の一つではないかとも考えられます。
女性ならではの共感力を活用した「#MeToo」話法とは。
「関節リウマチという話がありましたが、私もその患者の一人で、薬剤で進行を止めている状況です。病名を告げられ、絶望的な思いになりました。患者の苦しみや悩みは分かっているつもりです」
高市早苗首相は、2025年11月7日の予算委員会で高額医療制度の審議中、自身も関節リウマチの持病があることを明かし、患者の立場への共感メッセージを送りました。
高市早苗首相の国会答弁を聞いていると、こうした女性ならではの共感力を活用した「#Me Tooテ話法」を多用していることがわかります。
「#Me Too話法」とは、女性やゲイが得意とするコミュニケーションのテクニックです。
「あ、それわかる、わかる〜。実は私もね…」的な。
女性やゲイたちの会話を聞いていると、必ず枕詞のように、文頭に相手のコメントに共感するフレーズが入っていることに気づくはずです。
すなわち自分も相手と同じ立場で、当事者意識を共有している味方であり、敵でないことをまず相手に印象づけます。
そうすることで相手は「自分を受け入れてくれている、理解してくれている」という認識スイッチが入り、こちらの発言に好意的に耳を傾けるようになります。
このスキルを使うことで相手との距離感を一気に縮め、好意的な空気感の中で話が弾み、円滑なコミュニケーションを築くことができます。
実は、この手法に関しては、女性のほとんどの方が既に無意識に日常会話に取り入れています。
ですから意識さえすれば比較的応用しやすいと考えていいでしょう。
ビジネスでもプライベートでも、相手と対立して物事が思い通りに運ばないこと場合/は、この#Me Tooテクニックを意識的に自身のコミュニケーション戦略の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。
隣のおばちゃん的な親しみやすさ演出で、好感度アップ。
11月12日の国会で物流問題の審議で「総理はテレビショッピングとかネットショッピングやったことありますか?」と質問されると、高市首相は「たとえば私が履いている靴はネット通販で買っておりますし、下着などもそうであります」と答え、議場は笑いの渦に包まれました。
また11月14日は閣僚らが給与アップ分を受け取らない件で、ぜひ受け取って日本最高の服で外交交渉してほしいと言う参政党幹事長に「そんなに服を持っていないが、物持ちがいいので、15年ぐらい前の服も引っ張り出している」と庶民派感覚をアピール。「日本最高のものが何なのか、そういうセンスがあまりない。すみません」と謙遜し「誕生日プレゼント、よろしくお願いします。」と冗談めかして交わした。
高市早苗首相は、こうした隣のおばちゃん的生活感と返しをすることで、意識的に親しみやすさをアピールしています。
どちらかと言えば上から目線の小池都知事や蓮舫氏とは対照的とも言える、自虐ネタ半分の清貧アピールだが、国民の好感度はアップしたのではないでしょうか。


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